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青のオーケストラ

青のオーケストラ

7.0(20)2023Ended2 シーズン
AnimationDrama

あらすじ

バイオリニストの父の影響で中1まではコンクールで活躍していた青野一(あおの・はじめ)。父親が家を出たことでバイオリンから離れ、無気力になってしまう。しかし、中3の秋に秋音律子(あきね・りつこ)と出会い、初心者の彼女にバイオリンを教えることで再び音楽と向き合っていく。 音楽の楽しさを再確認した青野は、秋音とともに強豪オーケストラ部のある海幕(うみまく)高校に入学。ライバルや仲間たちと切磋琢磨し、自分自身や過去と対峙し才能に磨きをかけていく。青野だけでなく、家族や才能をめぐるさまざまな悩みを抱える部員たち。それぞれに乗り越えながら、定期演奏会に向けて自分たちの演奏をともに作り上げていく。音楽で心を通わせていく、青春群像劇。

スコア: 7.0TMDBユーザーの評価

シーズン

シーズン 1

Season1

24 エピソード · 2023

第1話青野ハジメ

世界的に活躍するヴァイオリニスト・青野 龍仁を父に持つ少年、青野 一。父の背中を見て育った一は数々のコンクールで好成績を収め、ヴァイオリンの天才少年と称賛される。しかし、とある理由で弾くことを辞め、無気力な毎日をすごしていた。そして迎えた中学3年の秋、止まってしまった時間が静かに動き出す日がやって来る。きっかけは、同級生の少女との出会いだった。さらに、進学を控えた彼は、高校オーケストラ部の存在を知る。

2023-04-0925

第2話秋音律子

最悪な形で出会った、青野 一と秋音 律子。ヴァイオリン初心者の律子は、たった1人での練習を、熱心に続けていた。武田先生に頼まれたヴァイオリンの指導は断ったものの、不意に耳に飛び込んでくる律子のつたない、しかしまっすぐな音は、青野の心をざわつかせる。そして起こった思わぬ騒動。クラスメートを鋭くにらみつける律子の表情に、青野は彼女の事情と、ヴァイオリンへの思いを知る。そして、律子が差し出す楽器に青野は―。

2023-04-1625

第3話海幕高校オーケストラ部

同級生でヴァイオリン初心者の秋音律子と出会ったことで情熱を取り戻し、音楽と再び向き合うことを決意した、ヴァイオリンの“元・天才少年”青野一。中学3年の彼が武田先生に勧められた進学先は、コンクールで8年連続最優秀賞の強豪オーケストラ部を擁する、千葉県立海幕高校だった。やがて2人の目標は自然に近づいていく。青野は律子にヴァイオリンを、律子は青野に受験勉強を指導する。そして迎えた春、2人が進む道とは―。

2023-04-2325

第4話佐伯直

オーケストラ部のある海幕高校に入学した青野と律子。青野は、ヴァイオリンのコンクールで活躍した佐伯 直という少年が音楽推薦で入学したらしいと、中学の武田先生から聞いたことを思い出す。そして青野は、小学生の頃から何度か同じコンクールに出たチェロの山田と楽器店で再会する。山田もオーケストラ部を目当てに海幕高校に入学していた。その山田が話題にしたのも、佐伯のことだった。そんな中、1年生の仮入部期間が始まる。

2023-04-3025

第5話原田蒼

見学に訪れたオーケストラ部で、初対面の佐伯と音を合わせることになった青野。2人の高度な演奏は、部員たちをざわめかせる。やがて佐伯は、青野を挑発するかのようにテンポを変え始めた。青野も食らいつき、激しいぶつかり合いとともに2人の音は高まっていく。コンサートマスターの原田からの称賛と、部員たちの惜しみない拍手。しかしその中から不意に聞こえてきた、父・青野龍仁の名前。よみがえるあの日に、青野は凍りつく。

2023-05-0725

第6話雨の日

青野たち1年生にとっては初舞台となる夏の定期演奏会に向けて、オーケストラ部の練習が動き出した。佐伯とともに1stヴァイオリンに参加した青野は、大人数で音を合わせる難しさを知る。一方、2ndヴァイオリンに加わった律子は何度も演奏を止めてしまい、経験者との実力の差を痛感しながらも、ひたむきに取り組んでいく。そして授業の無い雨の土曜日。鮎川先生を指揮者として迎える前に、部員たちによる合奏練習が行われる。

2023-05-1425

第7話小桜ハル

鮎川先生の指揮によるオーケストラ部の合奏練習。厳しい指導の中で表現が追究されていく。その妥協のない姿勢に、青野は不意に父のことを思い出し、譜面を見失ってミスをしてしまう。鮎川先生によって演奏は即座に中断された。何もかもうまくいかない雨の土曜日。その雨は、練習が終わり帰る時間になっても降り続いていた。青野は、傘を強風に壊されてしまった同じ1stヴァイオリンの小桜ハルと、2人いっしょに帰ることになる。

2023-05-2125

第8話G線上のアリア

転校の原因になった中学の同級生を偶然見かけたことで、登校することができなくなってしまったハル。部活も休み続けていた。心配する律子のメッセージに返ってくるのは、「大丈夫」という言葉ばかり。それは、ハルが自分を縛る呪いの言葉だった。ハルは、律子の優しさを知っているからこそ、頼ることができずにいた。高校オーケストラ部でともにヴァイオリンを演奏しようという、中学生の2人が交わした約束。律子は行動を起こす。

2023-05-2825

第9話先輩

夏の定期演奏会まで2か月を切った。メイン曲となる「ドヴォルザーク交響曲第9番『新世界より』」のメンバーはオーディションで選ばれ、席順は学年と関係なく実力で決まるという。勝ち取るのは誰か?審査する側となる3年生、コンサートマスターの原田はワクワクしていた。そして青野たち1年生の前に現れた見慣れぬ先輩。たまにしか部活に来ていない2年生の羽鳥だ。ヴァイオリンを手にした羽鳥は、いきなりコンマス席に座った。

2023-06-0425

第10話初心者と経験者

定期演奏会に向けてのオーディションまで1週間を切り、部員たちはそれぞれ熱心に練習に取り組んでいた。緊張感に気を引き締めながらも焦りと不安に駆られる律子は、思うように弾くことができない。高校で楽器を始めた者と、幼少期から弾き続けている者。律子と同じ2ndヴァイオリンの経験者・立花は、初心者にも関わらずオーディションに挑戦しようという律子にいらだつ。やがて、練習への取り組み方をめぐって、衝突が起こる。

2023-06-1125

第11話決戦前夜

オーディション3日前。部員の誰もが練習に打ち込む中、青野と佐伯は数学の補習を受けていた。2人そろって小テストが赤点だったのだ。早く部活に参加したい一心で、2人は課題に取り組む。大急ぎで駆けつけた音楽室では、合奏練習がもう始まっていた。鮎川先生は、オーディションでの演奏次第で、学年に関係なく席順を決める考えのようだ。コンサートマスターの原田も、1・2年生を競わせたいと思っていた。そして迫る決戦の日。

2023-06-1825

第12話オーディション

定期演奏会のメイン曲となるドヴォルザーク「交響曲第9番『新世界より』」演奏メンバーのオーディションが始まった。廊下に漏れるヴァイオリンに、順番を待つ部員たちの緊張が高まる。佐伯とどちらがよい席を勝ち取るのか?青野は注目されていた。ライバルに勝ちたい、そして鮎川先生に自分を認めさせたい―。青野の番が訪れる。奏者に背を向けて座る審査員の3年生。しかし音が響いたその瞬間、全員が誰の演奏なのかを理解した。

2023-06-2525

第13話自分の音色

オーディションの結果、青野は佐伯より上の席次を勝ち取ることができた。ところが鮎川先生に、技術は高いが青野だけの音色が見えないと言われてしまう。幼少時に予選敗退したコンクールで、つまらない演奏と父に言われた記憶がよみがえる。焦りと迷いの中、とにかくヴァイオリンを弾きたい。しかし期末テストを控え、部活動は停止期間に入った。テストの成績が悪い部員は演奏会に出ることができない。青野はテスト勉強に取り組む。

2023-07-0225

第14話歩み寄る

夏休みに入り、合奏練習が本格的に始まった。青野は、大勢で音を合わせることの難しさを痛感する。1人ずつの音程やリズムは正しいのに、合奏すると音がまとまらない。しかしその時、コンサートマスターの原田が、弓や身体の動きを使って合図を送り始めた。ゆるやかに陽気で楽しく―。皆の呼吸が徐々に揃って、演奏がひとつになっていく。オーケストラの全員、そしてすべての楽器の音と向き合う原田の手腕に、青野は感銘を受ける。

2023-07-0925

第15話本音

将来のコンサートマスター候補として期待されている青野と佐伯は、弦楽器のトップ練習を見学することになった。各パートのトップ奏者が集まり、コンサートマスターを中心に曲のイメージを共有し、表現を具体的に決めていく場だ。そこには一切の遠慮が無かった。激しい意見のぶつかり合いに2人は圧倒される。しかし一度合奏が始まると、おだやかな時間が流れ始めた。青野は、先輩たちが楽器を通して本音の会話をしていると感じる。

2023-07-1625

第16話心配

定期演奏会に向けて合奏練習に熱が入る中、青野が部活に姿を見せない。鮎川先生によると、青野の母が倒れ、入院したのだという。心配で今ひとつ身が入らないまま、練習は進む。青野の母をよく知る律子は、特にショックを受けていた。何度かけても繋がらない電話。じっとしていられず、家に様子を見に行くことを決める律子に、佐伯、ハル、山田も加わる。青野は、皆の突然の訪問に驚きながらも、ぽつぽつと自分のことを話し始めた。

2023-07-2325

第17話もう一つの本音

「話したいことがある」。ひとり青野のもとに戻ってきた佐伯。深刻そうな表情で何かを切り出そうとするが、なかなか言葉にすることができない。ふと目に留まった防音室。青野が、父・龍仁とともに幼少期からヴァイオリンの練習に打ち込んだ部屋だ。飾られたトロフィーやコンクールの記念写真。青野の過去に触れる中で、佐伯は口を開き始める。声楽家の母のもとドイツで育った佐伯。日本に戻ってきた目的は、青野に会うことだった。

2023-07-3025

第18話真実

青野がまた、部活に来ない。秋音は、皆で青野を訪ねた夜、佐伯がひとり戻ったことを知る。最後に会ったはずの佐伯が何か知らないか問うと、返ってきたのは「青野くんはもう来ないかもしれない」という答えだった。その言葉通り、青野は退部を考えていた。体調を崩し入院中の母に、ふとそのことを漏らす青野。しかし母は、自分のやりたいことをやってほしいと反対する。思い悩む青野は、中学時代の恩師・武田先生と街で偶然出会う。

2023-08-2725

第19話君として

「あいつとケンカしてくる」と秋音に宣言した青野。青野と佐伯は、人気のない夜の公園で向き合っていた。あの夜、佐伯が打ち明けた事実を、青野は許すことができない。謝罪の言葉を繰り返すばかりの佐伯に、青野は感情をぶつける。佐伯との演奏が楽しかったこと、自分に無いものを持つ佐伯を妬んでいたこと―。そのすべてを裏切られたように、青野は感じていた。「佐伯直として、俺の前に立って話せ!」。青野は佐伯を問い詰める。

2023-09-0325

第20話夏の居場所

夏休みまっただ中。オーケストラ部員たちは、定期演奏会に向けて、熱心に練習に取り組んでいた。青野たち1年生の初舞台となる“定演”は、3年生にとっては引退公演だ。部長の立石は、部活動と勉強に明け暮れる「最後の夏」に、充実感と少しの寂しさを感じていた。そしてやってきた部活休みの日曜の夜は、ちょうど花火大会。金魚すくい、かき氷、射的、そして花火。青野、律子、佐伯、ハル、山田の5人は、つかの間の夏を楽しむ。

2023-09-1025

第21話ユーモレスク

夏休みの宿題、観察日記。枯らしてしまったミニトマトに、よかったじゃないかと言う父。感じたことを音にしてみろ―。青野は、明け方に目覚めた。父のことを夢に見たのに、不思議と気分は悪くない。世界的に活躍するヴァイオリニストの父・龍仁。褒めてもらいたくて弾き続けた、幼い頃。思い出に導かれるように開いた譜面に見つけた書き込みは、父の筆跡だった。お前は、どう弾く?青野はひとり、ヴァイオリンに弓を走らせていく。

2023-09-1725

第22話贈る言葉

ついに迎えた定期演奏会の日。部員たち自身の手で会場となるホールに楽器や機材の搬入が行われる。舞台袖に並べられる楽器ケース。最後の舞台となる3年生は寂しさを感じていた。開演を待つ観客の中には、青野の中学の恩師・武田先生の姿があった。青野の母と出会った彼は、指揮者の鮎川先生と同級生だった高校時代、ともに部活に打ち込んだ日のことを語る。そして舞台裏では本番を前に、部員たちに向けた3年生の挨拶が始まった。

2023-09-2425

第23話定期演奏会

定期演奏会は「カルメン」で幕を開けた。オーケストラ部で楽器を本格的に始めた律子にとって、人前での演奏は未知への挑戦だ。同級生と対立し保健室登校していた中学の頃。ヴァイオリンとの出会い。演奏に、これまでの歩みが重なっていく―。ハルの出番となるチャイコフスキー「くるみ割り人形」。3年生メインのヴィヴァルディ「四季」。それぞれが音とともに過ごした時間、悩みや葛藤、心の交流、その全てをのせて演奏会は進む。

2023-10-0125

第24話新世界より

故郷チェコを離れ、アメリカ大陸に渡ったドヴォルザークが作曲した「交響曲第9番『新世界より』」。オーケストラ部員たちは、それぞれの演奏の中にそれぞれの“新世界”を思い描いていた。ドイツで生まれ育った佐伯にとっては、日本こそが新世界。人と音を重ねて表現していく難しさと喜びを高校で初めて知った青野にとっては、オーケストラこそ新世界だ。全員の音が一体となって、海幕高校オーケストラ部の新世界への旅は始まる。

2023-10-0825

シーズン 2

Season2

21 エピソード · 2025

第1話ほころび

定期演奏会を終えた海幕高校オーケストラ部。青野たちは手応えをかみしめていた。次は全国コンクール。海幕オケ部は、2年生を中心とした新体制で、連覇を目指し始動する。しかし初日の朝練、ヴァイオリンの人数が思いのほか少ない。さらにパーカッションのセクションリーダー・佐久間が、新コンサートマスターの羽鳥そして弦楽器のメンバーを、辛辣な言葉で挑発する。戸惑う青野、立腹する佐伯と律子。新生オケ部、波乱の幕開け。

2025-10-0525

第2話波紋

1stから異動して2ndヴァイオリンのパートリーダーになった滝本は、朝練を休み続けていた。パートをまとめる立場なのになぜ来ないのかと、ミーティングで佐久間たちに責められても、滝本はのらりくらりとかわし続け、理由を明かさなかった。ついには2ndメンバーの不満が爆発、滝本に詰め寄る。その様子を目撃してしまう青野。滝本は、意味ありげなことを言い捨て立ち去った。そして、滝本を心配する裾野からの思わぬ提案。

2025-10-1225

第3話ケジメ

下校途中の青野が思いがけず出会った滝本は、ひとり苦しげに泣いていた。先輩を気遣う青野に、滝本はとつとつと語り始める。辞めた部員をめぐる出来事、部活に意味を見つけられなくなった自分の、冷めた思いと迷い。それは、かつて父との関係をめぐって一度はヴァイオリンを手放した、青野の気持ちと重なるものだった。弾くことをやめていた頃の苦しみと、その頃とは違う父への今の思いを語る青野。青野の言葉に、滝本は決意する。

2025-10-1925

第4話体育祭

コンクールまで2か月。弦楽器がコンサートマスターの羽鳥を中心にまとまり始めた頃、体育祭がやってきた。部活対抗リレーの選手となった律子の全力で楽しもうとする姿勢に、運動や行事が苦手な青野も感化されるが、クラスで騎馬戦の大将に選ばれてしまう。おじけづく青野に、同じく騎馬戦に出場することになった佐伯は対抗意識を燃やす。違う組の青野をつい応援してしまうハルは、ずっと気になっていた問いを、青野に投げかける。

2025-10-2625

第5話課題

コンクールまで1か月。演奏メンバー全体での曲の解釈が定まらないまま、3つのグループに分かれてのブロック練習が始まり、青野は佐久間と同じグループになってしまう。敵対関係の中での男女の愛憎を描く、サン=サーンスの歌劇『サムソンとデリラ』より「バッカナール」。優雅さと妖しさ、怒りと悲しみ、嘘と秘密。青野と別のグループになったハルは、青野への自分の気持ちを知る3年生の先輩・町井との対話から、何かをつかむ。

2025-11-0225

第6話後悔と一歩

ブロック練習で律子と同じグループになった立花は、主体的に行動しようとしない部員たちにいらだっていた。立花が、同じ中学出身の先輩である佐久間を何かと意識していると、律子は感じる。立花は律子に、コンクール金賞常連だった中学の管弦楽部で佐久間から部長を引き継いだこと、自身の熱意と責任感が結果に届かなかった苦い経験と後悔を語る。2人で音を合わせる立花と律子。佐久間は、離れた場所でティンパニーを叩いていた。

2025-11-0925

第7話怒り

コンクールまで10日を切ったというのに、海幕高校オーケストラ部は「バッカナール」の方向性を定めきれずにいた。主題と考える“怒り”をどう表現するのか?弦楽器の演奏をなまぬるいと言う佐久間に、青野はどこか納得する。自分の中に蓄積された怒りに、表現者として、寄り添い、向き合え。思い浮かぶのは、灰皿でくすぶる吸い殻、父の姿。青野の演奏と言葉をきっかけに、部員たちは具体的なイメージをようやく共有しはじめる。

2025-11-1625

第8話コンクール

そして迎えたコンクール本番。9連覇をねらう海幕高校に対し、今年こそと意気込むライバル校。見慣れぬ制服の誰もが上手に見えるという律子を、立花が勇気づける。佐久間と筒井は、かつての後悔から逃げないという、秘めた思いを新たにしていた。静かな緊張と高揚の中、部員たちそれぞれを支えるのは、音楽に情熱のすべてを注いだ日々だ。客席では原田たち3年生が見守る。「一音一会」の掛け声とともに、新生オケ部の幕があがる。

2025-11-2325

第9話バッカナール

海幕高校オーケストラ部は、部員たちのモチベーションの温度差や演奏曲の解釈をめぐる不協和音を、本気でぶつかり合うことで乗り越えてきた。そして挑むのは、コンクールという、演奏に優劣がつけられる舞台だ。サムソンとデリラの愛と憎しみを描く「バッカナール」の物語の中に、自分たちが見つけ出した“怒り”。青野たちは、今この瞬間にしか出せない全力の音を、思いを込めて響かせる。全国9連覇を成し遂げることはできるか。

2025-11-3025

第10話らしさ

コンクールが終わって部活のない休日、2人きりで出かける青野とハル。行き先は青野が幼い頃から通う楽器店だ。互いを意識しぎこちない2人。メンテナンスのため楽器を預け、立ち寄ったフードコート。デートのような状況に浮かれるハルだが、話題はいつしか律子のことに。ハルは、自分が転校した後の中学で出会った青野と律子の関係を、ずっと気にしていた。ネガティブ禁止と自分に言い聞かせるハル。その時、最悪の相手が現れる。

2025-12-0725

第11話プレゼント

頼みがあると、律子に呼び出された青野。母が好きな、バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」の演奏を、誕生日にプレゼントしたいのだという。中学の頃のように、律子は青野に勉強を教え、青野は律子にヴァイオリンを教える。誕生日当日、青野は、初めて訪れた女子の部屋にドキドキ。律子の母は、初めて会う青野に興味津々だ。演奏を始める2人。ヴァイオリンの音は、律子と母2人の関係にとって、特別な意味を持っていた。

2025-12-1425

第12話合唱

青野、律子、ハル。ゆれる気持ちに戸惑いながら、いつもどおりに振る舞う3人。青野は、律子とハルに勉強を教えてもらい、期末テストを終える。オーケストラ部の次の出番は、合唱部と合同で開催するクリスマスコンサートだ。オーケストラの演奏とともに合唱部員が歌うだけでなく、一部の曲ではオケ部員たちも合唱に参加する。人前で歌う恥ずかしさもあり、慣れない歌に苦戦する青野。そこに、堂々とした歌声が響く。その声の主は?

2025-12-2125

第13話朝霧

早朝、登校する佐伯。朝焼けの空、冷たい空気。静かな冬の朝、イヤホンから流れる「アヴェ・マリア」の歌声が、幼い頃のドイツでの、母との記憶を呼び起こす。毎日、子守歌のように聴いていた、声楽家である母の歌声。母に聴いてもらいたくてヴァイオリンを練習していた気持ち。鮎川先生は、いつかは忘れてしまう記憶もやがては血肉になると語る。何かをつかんだ佐伯は、故郷ドイツを思わせる寒さの中、青野と2人で音を合わせる。

2026-01-0425

第14話クリスマスコンサート

合唱部と合同でのクリスマスコンサートは、オーケストラ部員たちも歌う「もろびとこぞりて」で幕を開けた。荘厳なパイプオルガンとともに響き渡る歌声。律子の母は、全身を震わせる音に圧倒される。青野の母も来ていた。続く「アヴェ・マリア」。演奏するうちに、佐伯は、母との暖かい思い出に包まれていく。壮大な「ハレルヤ・コーラス」。青野の胸には、確かな手応えが残された。終演後、冷たい雨はいつしか雪へと変わっていた。

2026-01-1125

第15話新しい景色

1月1日は青野の誕生日。青野の新しい1年は、律子、ハル、佐伯、山田との初詣から始まった。そして冬休み明け最初の部活。鮎川先生から、学生オケ各国代表が競う「世界ジュニアオーケストラコンクール」の開催と、参加者募集が発表される。オーディションを受け代表メンバーに選ばれれば、同世代トップの奏者たちとともに演奏することができるが、時期が近い定期演奏会には一部しか参加できなくなる。青野たちそれぞれの決断は?

2026-01-1825

第16話巌虎玄六

オーディションを突破し、ジュニアオケのメンバーとなった青野たち。しかし、合格者の多くは音大付属高校の生徒だった。仮の座席順でコンサートマスターの席に座ったのは昴雪人。青野は、その実力に圧倒される。そして、世界的な指揮者・巌虎玄六による厳しい指導が始まった。理想の音を追求する巌虎の威圧的な言葉は、生徒たちを涙させる。指導の方向性は的確だが、やり方が気に入らない。佐伯は、巌虎に正面から不満をぶつける。

2026-01-2525

第17話偉大な父

巌虎の全身からほとばしる熱が音を導く。青野たちは厳しい指導に必死で食らいついていた。曲は芥川也寸志「交響管弦楽のための音楽」だ。昴から不意に投げかけられた、「天才の父親を持つってどんな気分?」という問い。世界的ヴァイオリニストである父・青野龍仁。芥川も、父・芥川龍之介の存在に苦しんだかもしれない。今の自分がやるべきなのはヴァイオリンを弾くこと。父への複雑な想いを語る中で、青野は決意を新たにする。

2026-02-0125

第18話それぞれの兆し

校内でチョコレートが飛び交うバレンタイン。オーケストラ部員たちも浮かれていた。青野は、机の中に忍ばされたチョコを発見して動揺する。さらに、皆にチョコを配っていたという律子からはもらえていないことに気づいてしまった。ジュニアオケの練習では、座席順のオーディションに向けて、皆のモチベーションと集中力が高まる。指導者の目を引く意外な成長を見せる者もあった。練習の帰り、青野とハルは同じ電車に乗り合わせる。

2026-02-0825

第19話本性

日本代表としてコンクールに挑むジュニアオケのメンバーは、音楽の道に進むという強い意志を持つ者ばかり。中でもコンサートマスター席に座る昴雪人の、すべてを音楽に注いできたであろう存在感に、青野は圧倒されていた。そんな青野に、ホームである海幕オケ部のコンマス・羽鳥はエールを送る。そして、座席順を入れ替えるためのオーディションが始まる。演奏を心から楽しむ佐伯。昴は、内面の渇きや希望を音として解放していく。

2026-02-1525

第20話超える

2人1組で行われるオーディションは青野とハルの番となった。高度にシンクロする2人の演奏は審査員たちを驚かせる。そこには青野の明確な役割意識があった。ソロパートに入ると、細やかな演奏から打って変わって気迫のこもった音を響かせるハル。そして青野。世界的ヴァイオリニストである父のもとで音楽と出会い、コンクールで活躍した自分。過去を克服し、自分のやり方で父を超える。青野の演奏には強い決意が込められていた。

2026-02-2225

第21話卒業

桜咲く春3月は旅立ちの季節。卒業式での演奏とオーケストラ部の卒業パーティー。つかの間の語らいの中で、去る者たちと送り出す者たちの思いが交錯する。時に激しくぶつかり合うことで手にしたそれぞれの成長、作り上げた音。青野は佐伯に、オーケストラ部に入ってほんとうによかったと語る。別れの曲は、パッヘルベルの「カノン」。ひとつひとつの音が重なり合い、旋律がリレーされていく。青春の音が、未来に向けて響き合う―。

2026-03-0125